第一話 愛馬と白き翼と (2003年10月19日)


今の時代に於ける冒険とは何だろうか。
効率主義・アイテム至上主義の中だろうが、
「仲間の力」を肌で感じながら冒険したい。
この地に降りたって2年を過ぎ、新たな、いや初めてかもしれない目標がたった。


冒険における、過剰な力の排除はどうしても今は避けられないだろう。
これからは、相棒と言えるSwamp DragonであるWildの力に頼りっぱなしには慣れない。
新たな相棒がきっと必要になるはずだ。

ということで俺は、愛馬を探しにBritainの街へ向かった。

もう夜遅いというのにこの賑わい。
さすがBritaniaの首都であると頷ける。

大きな街ではAnimal Tamerの方がペットとして、
馬・オスタード・Swamp dragon・Giant Beetleなどを売っていることが多い。
Britainならこの時間でもあるいは・・と思いやって来たが、
期待に反してペット売りの方を見つけることは出来なかった。

しかし人がいれば何かしらの出会いがあるものだ。
道ばたで瞑想の力を増すというpower scrollを安値で売っている人がいたり、
Giant Beetleを無料で配っている人もいる。
この喧噪は、Skara Brae育ちの俺にはいつになっても新鮮だ。

そんな中で珍しく、異国の言語を話している方がいた。

 「誰か英語話せないか!?」 (以下、斜字体は英語)

実際、我々の住んでいるShardでは、異国の言葉を話す人々と出会う機会は稀と言っていい。
なかなか異国の言語を使ってみる機会を持つことが出来ない俺は、
こういう機会があるととりあえず首を突っ込むことにしている。
(英語はinputはともかくとして、outputは大の苦手だったりする)

俺の拙い語学力は周りの方々から失笑を買ったかもしれないが、
この際気にしてはいられない。間違いを気にしていたら語学力は伸びまい。
(右下の方に集まってるのは見物・・じゃないよね?汗)

 俺「はい、どうしたんですか?」
 彼「ああ助かった。俺とパーティを組まないか?」

パーティ?パーティっつーと、どっか行くのかな・・?

 俺「今?」
 彼「今っつーか・・」

パーティとは文字通り、パーティメッセで話したいようだった。

※問題はここからであった。
 俺は日頃、半角英字に呪文詠唱のキーを振っているため、
 英語を入力するとそのたびに呪文が発動してしまう。
 彼は混乱したのかいらだったのか、自分にLightningを撃つ次第。申し訳なかった。

会話を要約すると、
 ・俺が日頃どんなモンスターを狩っているか
 ・S革の鎧を作ってくれないか
 ・俺のテイラーはどの程度のスキルを持っているか
程度の内容しか話していない。
のだが。

まず俺が呪文マクロを暴発させまくっていたこと。
微妙にUOで使う用語を横文字で言われると理解ができなかったこと。
等が原因で、話は遅々として進まず、
おまけに「cool」と言われて「THX」と答えたら、
 「何がありがとうなんだ?」
 「いやまぁ、coolって言ってくれてからね」
 「cool cool cool 」

・・・この時はさすがに、どうしてくれようかとは思ったが(苦笑)。。
褒められたときに「ありがとう」という習慣はないのか?
と、海外に行ったことのない俺は想像をするしかない。

しまいには、彼の友達が彼のことを待っていて、イライラし出したとのことで、
取引そのものは流れてしまった。
別れ際の彼は、俺とのかみ合わない会話にイライラしただろうに、
 「キミの親切には感謝するよ、本当に」
と言ってくれた。

このように、異国の人々との触れあいが持てるのも、Britaniaの醍醐味の一つなのだろう。
今回はお世辞にも上手く意志疎通が出来たとは言えないが、
次もしも機会が与えられれば、言語の壁を超えて彼らと付き合ってみたいものだ。

彼がこの地で生活していくには言葉のハンデはあるに違いない。
そのハンデを乗り越えて、彼がこの桜でよいBritania lifeを送ることを心から願う。


・・結局馬は手に入らず、厩舎で買うことになった。

名はWhite Wingと名付けた。
「これからの冒険では世話になるな。よろしく頼むぜ?」
と思いを込め、その背に跨った。






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