第二話 終わりなき生−其の壱− (2003年11月9、10日)


「生」を得ることによって、人は「死」を約束される。
「死」は生きている間は決して体験できないものであり、
そしてそれ故に、ただ、恐ろしい。
「死」の捉え方は様々である。
ある者は、言う。
「死んでしまえばただの土塊になるだけさ」と。
ある者は、言う。
「しばしの休息を得、神による審判を待つのである」と。

ある者にとっては「死」は、「乗り越えるべき存在」であった。
「死とは何様か。何故、自分が死なねばならないのか。」

彼はその叡智を、惜しみなく「死から逃れる術」へと傾けた。
少年期を、青春を、壮年期を。親を、友を、恋人を。全てを捨てた。
一切の生の輝きに背を向けた彼の「生」。

その代償として彼は、見つけた。「不死の秘法」を。

そして彼は、「死」を超えた。

一つのいのちとして、超えてはならぬ一線を、超えた。

終わりなき生。


北の果て、雪の降りしきる山脈の奥。
人知れずその迷宮は、ある。

Deceit。「欺瞞」の意を持つ。

俺のような戦士にとって、「死」なんて隣り合わせのものに過ぎない。
いや、ブリタニアの地で生きる者にとっては、天寿を全うしない限り、
「永久の眠り」なんてものは訪れないのだから。
実際、優れた魔術師がブリタニアには多いし、
野山を放浪し、彷徨える魂を引き戻してくれる治療者までいるくらいさ。

しかし中には外法の者もいる。
己の身をUndeadにすることで、死を超えた奴ら。
そして何が楽しいのか分からないが、
誰もいない北極の迷宮に寄り集まって、財産を蓄えているって話だ。

これはいただかない手は、ない。
金は使って初めて価値が出るんだってことを、じじいどもに教えてやらなきゃな。


早速仲間を集めることにした。
今回の構成だが・・
前衛に俺ともう一人、そして後衛に魔術師、がいいと思っている。
Undead共は銀武器に弱い。つまり、銀武器を持った戦士には格好の獲物だ。
後衛に魔術師がいれば、遠距離からの炎の一撃にも期待できる。
LichやLich Lordの強力な魔法にも対抗できるはずだ。

そして今回は、トレジャーハンターを是非とも加えたい。
Deceit内部には沢山の財宝があるという。
指を加えて見逃せるような俺じゃあないんでね?

今回の冒険は、俺の冒険者生活にとって、きっと一つの転機となる。
不安も大きく、そして期待はいっそう大きい。
っと、計画を書き殴る字がつい、乱れてしまった。
まるで子供の頃に戻ったようだ。

ここ、どこだかわかるかい?
俺のお気に入りの店の一つ。
酒場ってわけでは無いのに酒がおいてある。
穴場過ぎて人はほとんど来ない。
大きなテーブルもあるから、パーティでの打ち合わせにもぴったりだと思う。
これからパーティでの集合場所として使っていくつもりだ。

まだ仲間が集まるまで時間がある。
今回の冒険でも戦術でも2、3考えてみるとするかな。











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