第四話 煌めきの、影−其の四− (2003年12月12日)


The Slayerを倒し、いったん落ち着いた後、
俺たちで幾つか戦術を錬った。

@戦士は必ず白Potionを飲んだ上で、足を止めずにHit&Awayを心がける。

足を止めて戦えるほど、Barlonの腕力は甘くはなかった。
一撃を当てたら(当たらなくても)すぐ距離を取る必要がある。

A誰か1人がタゲを取ったら、残り2名はガンガン削り取る。

誰かにタゲが行っている間は、コンボが襲う可能性は低いようだ。

Bタゲを取ったヤツは、なるべく生き延びるようにする。

とにかく、死なれては困る。

ここまでは前衛の話。そして、

C戦う場所はなるべく広い場所にする。

一対一の場合、狭い道での攻防は不利だ。
HPが回復しきっていない状態でBarlonの横を通り過ぎるのは、
戦士であろうとメイジであろうと危険極まりない行為だ。


とりあえず、当初の目的である魔法陣を調べる。

構造は基本的にBloodのそれと大差はない。
血で描かれた五芒星。
その周りに置かれたろうそく。
辺りに飛び散る血しぶき。

そもそも、Wispとの関係はここからは全く分からない。
何しろこの階にはWispはいないし、
いるのは巨人ばかりだ。
巨人に果たしてBarlonを呼ぶような知恵があるのか…?
巨人族よりは、隣に見えるLich Lordが呼んだという可能性の方が高いように思うが、
どちらにしろ推論の域はでない。

何より、次から次へと召喚されるBarlonの相手で忙しく、
じっくり魔法陣を観察する余裕なんかとてもなかったのだ。

だが俺たちも、戦闘の中何も学ばないわけはない。

現れたBarlonのタゲを俺がまず受ける。
神聖魔法で威力を高めた剣の一閃でよい。
Barlonは当然俺を猛追する。
もちろんヤツの怒濤の攻撃を耐えきれないとどうしようもないが、
俺が逃げ回る間はCryssとHansenは自由に動けるのだ。

こうなればCryssのDouble Strike、HansenのHalberdの威力が光る。
俺が死なない限り、KASUMI、Stuartも攻撃に参加できる。
意外に邪魔なのが、Barlonと共に現れるImp達だ。
Stuartはこの使い魔どもの駆除にかかることができ、
そのおかげで俺たちは背後の心配をしないでBarlonに向かうことが出来た。
如何に強靱な肉体を持つBarlonとはいえ、これだけの集中砲火を食らえばただで済むはずがない。

次第に俺たちはある種の「コツ」を掴み、さらに3、4体のBarlonを切り伏せることが出来た。

Vai:「Cryss…服、セクシーだな」
KASUMI:「いつの間にかミニスカになってる」
Crystal:「うふ」
こんなやりとりをしつつ長スカートを履くCryss。
「戻さなくていいよ!」と叫ぶKASUMI。
「腹が寒い…」とルートされたValorite Plateを嘆くHansen。
それをちゃっかり取り戻してるKASUMI。

こんなやりとりが出来るほど、気持ちに余裕が現れ始めた。


この後俺たちは、巨人族が徘徊する通路を突破し、
階段のところまで戻った。
ここにはモンスターも来ない。

Vai:「しかし盾役、辛いわ・・」
KASUMI:「徒歩だとこんなに辛いとは…」
Hansen:「盾になれないTT」
Cryss:「振り切れないしね…」
Stuart:「ぜぇ」

この後、KASUMIとStuartの間で魔法の分担、そして使い方の確認があった。
特に興味深かったのは、解毒の魔法だ。
普通にAn Noxの魔法だと、Elder Mageでも確率が75%まで落ちるという。
しかしVas An Noxの魔法を使えば、その確率を上げることが出来るというのだ。

俺はこのことについては検証していないが、そんなものなのか、と唸った。

「結婚式に使ってね☆」というKASUMIの一言で、また結婚式ネタが現れたのは言うまでもない。


このあと先の階層に戻り、Rotting CorpusやらSkeltal Knightの現れる部屋を突破して、
さらに奥への階段を発見した。

この階段を下るとまた、ダンジョンの趣が変わった。

この、床に煌めくルーンを見て欲しい。
Havenの町中にも見られるような、一件何の変哲もないルーン文字だが…

うっかりこのルーンを踏むと、

見知らぬ通路へと戻される。
そしてそこから戻ってくると、一番上の画像の右下にある灰色のブロックに戻されるわけだ。

最初の一列目で正しいルーンを踏んだとしても、

この4つのルーンに囲まれた真ん中に飛ばされる。
4つのルーンの中の正解を踏まないと、また振り出しに戻される。
こんなのが床一面に散らばっているのだ。

俺たちは何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も…
トライした。

「わかんねぇ!!」
キレるStuart。

「これ…わけわかんね…」
弱音を吐くKASUMI。

「もしかして、青くなってるときは飛ばされるとか?」
推論を立てるStuart。
推論に従って白いルーンを踏み、飛ばされる俺。

「誰か、テレポで向こうまで行くとかいう猛者はおらんのか」
速くもカンニング的な手段に頼ろうとする俺。
「Rel Por」
俺のズルの提案にいち早く反応し、試すKASUMI。
まぁ、隣のマスにも飛べなかったのだが。。

そうこうしていると…

解いた。
いや、解いたのは俺ではない。
Hansenが、だ。
もう、さすがとしか言いようがない。
俺は最後まで手がかりも掴めなかった。

こうなれば、最深部のBarlonが現れるという部屋はすぐそこのはずだ。

左右にここは道が分かれている。
左右それぞれに赤いルーンがある。
これを踏めば、もうそこはBarlonがいるはずだ!

「おっし、行くぞ!」と俺は檄を飛ばす。

まっさきにルーンを踏むと!

戻された。

Cryss:「うぁぁぁぁぁぁ!!!がくり。。」
Vai:「キレたら負けだ…」
KASUMI:「えええええええええ」
Cryss:「くそぅ!」

最初に踏んだ3人は、口々に落胆。
後から来たStuart・Hansenは…

Stuart:「まだ続いていたのか…」
Hansenは無言。

次に右のルーンを踏んだが、それでも戻される。

Cryss:「泣くよ…」
KASUMI:「・・・・・・」
Stuart:「えぐ。。」
Hansen:「がーーーーー」

それぞれに打ちひしがれる勇者達。
今読み返すとこの辺り、それぞれの性格が出ていてすごく面白いと思うのは俺だけか。

ここで状況を打開したのはまたもや…

Hansenだった。

ネタバレになるので「どうやって」は書かないが、彼はここでもその知性を発揮し、
俺たちを最深部へと導いたのだ。

OK!諸君、彼をもっと敬おう。
HansenをただのBarの親父だと思ったら大間違いだ。
いや、もう、俺も敬うから。というかもう敬ってる。@尊敬。マジ。

KASUMI:「マスター…貴方は何者ですか!」
Cryss:「マスターがいなかったら、あのままだったかも…」
Stuart:「ぐるぐる。永遠に、ぐるぐる。」
KASUMI:「俺、あぁいうの、きらいぃぃぃぃぃぃぃ」

落ち込みムードだったパーティの雰囲気が一気に明るくなった。

この後俺のボケも挟みつつ、ついに、俺たちは最深部へと到達した。








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